サステナビリティ推進体制
リニカルは、経営理念のもと「サステナビリティ方針」を策定し、この方針に沿ってサステナビリティ経営を推進してまいります。当社グループでは、サステナビリティに関する基本方針と取組みに関する討議を行うサステナビリティ委員会を設置しています。委員長は執行役員CAO(Chief Administrative Officer)とし、委員会には執行役員CXO及び関連部門の責任者が参画して、重要課題(マテリアリティ)に関する重点施策の策定と社内展開、及び進捗状況のモニタリングを行い、サステナビリティの取組みを全社で推進します。
また、サステナビリティに関する取組状況等は、定期的に取締役会及び経営会議に報告しています。
Materiality
重要課題への取り組み
Strategy
CROとして医薬品の臨床開発業務受託を主要事業とする当社グループにおいて、革新的な医薬品の開発は事業そのものを通じて取り組む重要な社会課題と位置付けています。当社グループは、アンメットメディカルニーズが高く治験の難易度が高い特定疾患領域に注力するという経営方針のもと、中期経営ビジョン及び2025年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、その遂行を通じてこの課題に戦略的に取り組んでいます。特にこの重要課題に対処するために必要な経営資源を特定しその充実に努めており、その中でも最も重要な人的資本については、人材の多様性の確保を含む人材育成・社内環境整備の方針及び指標と目標を定め、拡充を進めています。
当社グループは執行役員CCO(Chief Compliance Officer)と倫理・コンプライアンスのグローバル責任者を共同議長とするコンプライアンス委員会を設置しており、委員会においてコンプライアンスに関するガバナンスとリスク管理、及び重要課題への対応を行います。
コンプライアンスに関する基本方針として企業行動規範及び倫理・コンプライアンスプログラムを共有し、継続的に教育・啓蒙活動を行うことにより、役員及び従業員の倫理・コンプライアンスの意識の向上を図っております。さらに、ホットライン窓口を設け、コンプライアンス問題の未然防止・早期発見に努めております。
コンプライアンス委員会は必要なデータの収集と分析を行い、コンプライアンスプログラムの遵守・浸透状況を確認し、必要な対策を講じております。その内容については取締役会に報告しております。
当社グループは、医薬品のサプライチェーンの一部を担う企業としてGHG排出量の把握と削減を重要な課題ととらえており、パリ協定が目指す脱炭素社会の実現に向けた取組みを進めています。パリ協定に基づく温室効果ガスの排出削減目標であるScience-based targets(SBT)を認定するSBTイニシアティブ(SBTi)に対し、2023年12月にコミットメントレターを提出し、2年以内に温室効果ガスの排出削減目標を策定・認証を受けるべく取り組んでいます。
気候変動への対応
気候変動に起因する社会・環境問題は喫緊の課題と認識し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の考え方に準拠しながら、必要なデータの収集と分析を行っています。
2023年12月にパリ協定に基づく温室効果ガスの排出削減目標であるScience-based targets(SBT)を認定するSBTイニシアティブ(SBTi)に対し、コミットメントレターを提出し、2年以内に温室効果ガスの排出削減目標を策定・認証を受けるべく、現在、検討を進めています。
ガバナンス
ガバナンス
当社ではサステナビリティ委員会において、気候変動に関する戦略策定とモニタリングを行い、その内容を取締役会及び経営会議に報告しています。
戦略
戦略
当社グループは、医薬品のサプライチェーンの一部を担う企業としてGHG排出量の把握と削減を重要な課題ととらえており、パリ協定が目指す脱炭素社会の実現に向けた取組みを進めています。Scope1,2に加えて、自社のサプライチェーンにおけるGHG排出量の全体像を把握するため、GHGプロトコルに基づきScope3の排出量の測定とモニタリングを行います。また、Science-based targets(SBT)を認定するSBTイニシアティブ(SBTi)に対し、2023年12月にコミットメントレターを提出し、2年以内に温室効果ガスの排出削減目標を策定・認証を受けるべく取り組んでいます。
気候変動の機会とリスクについては、サステナビリティ委員会において、当社グループの顧客である製薬企業のシナリオ分析を参照し、モニタリング業務の受託など臨床試験関連サービスの提供を主体とする自社ビジネスモデルにおける影響を確認しています。製造設備を持たず原材料調達を必要としない当社グループにおいて、カーボンプライシングや規制強化などによるコスト増加などの移行リスクの事業への影響度は大きくないと評価しております。一方で、物理リスクと機会としては、下記を認識しそれぞれ対応を進めています。
物理リスク |
機会 |
大規模自然災害の発生によるエネルギー・通信網の遮断等による事業拠点の一時的な操業停止 |
熱帯病、新興感染症の流行に対する顧客(製薬関連企業)の新薬開発の増加 |
新興感染症の流行による操業度の低下 |
上記の物理リスクに対応するための事業継続計画(BCP)を策定済みであり、継続的に見直しと訓練を実行しています。また、上記の疾患に対する治療薬の開発に貢献するため、東南アジアや南半球を含む拠点の拡充を進めてまいります。
リスク管理
リスク管理
気候変動リスクに関してはサステナビリティ委員会において当社グループのGHG排出リスクの分析を行い、リスクマネジメント委員会に対し提言とモニタリングを行います。
指標と目標
指標と目標
気候変動の指標と目標に関しては、パリ協定に基づく温室効果ガスの排出削減目標であるScience-based targets(SBT)を認定するSBTイニシアティブ(SBTi)に対し、2023年12月にコミットメントレターを提出し、2年以内に温室効果ガスの排出削減目標を策定・認証を受けるべく取り組んでいます。